牡蠣に合うお酒について(ビール、ウィスキー、ワイン、日本酒など)、多彩にご提案
生牡蠣にも、調理した牡蠣にも合わせられる正に王道。
シュワシュワっとした爽やかな飲み心地に誰もがハッピーな気持ちになれるスパークリングワイン。ミネラル感、塩味、旨味を持つ牡蠣と、クリアでスッキリとしたスパークリングワインなかでも特に「シャンパーニュと牡蠣」は最高の相性です。
料理とワインの組み合わせはお財布に優しいとは言えないが、「シャンパンと牡蠣」は古くから愛されている「完璧な組み合わせ」のひとつ。
シャンパーニュは、「シャルドネ」「ピノ・ノワール」「ピノ・ムニエ」の3つのブドウから作られますが、牡蠣と合わせるなら特にシャルドネの比率が高いものがおすすめです。
コペンハーゲン大学の新しい研究により、この2つの食品には、味を引き立てるためのシナジー(相乗効果)を発揮するうま味成分が含まれており、調和のとれた働きをしていることが明らかになった。
研究者たちは、牡蠣とシャンパンがなぜ最高の組み合わせになるのかを、初めて科学的に解明したと述べている。
論文の著者の一人であるOle Mouritsen教授は、その答えは牡蠣とシャンパンに含まれるうま味にあると説明した。
日本語のうま味という単語は英語圏でもumamiとして使用されており、savoriness(滋味、風味)とほぼ同義とされている。うま味は甘味、塩味、苦味、酸味と並んで、人間の舌が感知できる5つの基本的な味の1つだ。
今回の論文の主任執筆者のCharlotte Vinther Schmidtによると、シャンパンと牡蠣に含まれる特定の化学物質が「うま味の相乗効果をスパークさせて、シャンパンの味を大幅に向上させる」と説明している。さらに、シャンパンに含まれる酸味と泡が、味を引き立てているという。(Nature Scientific Reports 2020年)
【おすすめのペアリング】
オイスターパーティーで生牡蠣と合わせるなら、キリっと辛口のスパークリングワインがおすすめです。スパークリングワインのミネラル感が生牡蠣の美味しさを引き出します。レモン汁を絞るとシャンパンがよく合います。 | |
プリプリの牡蠣にクリーミーなホワイトソースとチーズをのせて焼いた牡蠣グラタン。スッキリした辛口のスパークリングワインとのペアリングがバッチリです。 |
アイルランドでは、牡蠣や、ムール貝と「ギネス」の組み合わせが定番。
蔵ビール牡蠣の殻から作られた「牡蠣のスタウト」というビールは大人の牡蠣好きにぜひおすすめしたい逸品です。
ベルギーでは、牡蠣と白ビール(ヴァイツェン)やしっかりとして酸味が特徴のランビック・ビールなども好まれています。
牡蠣にはビールの中でも「辛口の白ビール」「黒ビール」がおすすめ。
【おすすめのペアリング】
熱々の焼き牡蠣、牡蠣フライは特に、発泡性で清涼感のあるビールとご一緒がおススメ! スタウト(黒ビール)やエールタイプのコクのあるビールとよく合います。 |
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生牡蠣の場合はタバスコとカクテルソースをかけて。 一気に欧米風になり、ビールにぴったりのおつまみになります。 タバスコの辛味をビールがさっぱりと洗い流し、また食べたくなる最高の組み合わせです。 |
やはり、生牡蠣に合わせるワインは白がおすすめです。
「生牡蠣にはシャブリ」という言葉もあり、ミネラル感とキリッとした酸味のあるシャブリは、牡蠣との相性抜群です。
美食の国・フランスではシャブリをはじめ、サンセール、ミュスカデ、ボルドーブラン、ピクプールが生牡蠣と相性が良いとされています。
これらのワインに共通する特徴は、「すっきりとした辛口できれいな酸があり、フルーティさが主張しすぎない」という点です。
また上記とは全く違った組み合わせで、しっかり冷やした甘口のデザートワイン、中でも「貴腐ワイン」と生牡蠣の組み合わせも非常に楽しいものです。
機会があれば、ぜひお試しください!
【おすすめのペアリング】
白ワインには、「リンゴ酸」と「酒石酸」が含まれており、レモンの「クエン酸」と相性抜群です。 プリプリの蒸し牡蠣や生牡蠣に、レモンを絞って食べると、さっぱりして美味しいですよね。レモンとの組み合わせには、白ワインがおすすめです。 |
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生牡蠣の薬味として、刻みネギをかけるならネギっぽさのあるソーヴィニヨンブランの白ワインがおすすめです。 |
居酒屋などで牡蠣を食べるとしたら、日本酒を一緒に飲むことが多いでしょう。
生牡蠣と合わせるなら、淡麗辛口よりも、ほのかな甘みがあり、ふくよかな厚みやボディを感じるような日本酒がおススメです!
火を入れた牡蠣なら、基本的にどの銘柄の日本酒も牡蠣と相性が良いのですが、特におすすめしたいのは牡蠣の名産地・宮城県で作られる「山和 純米吟醸」です。
牡蠣本来の味わいを楽しむために作られたお酒で、爽やかな酸味が特徴です。
【おすすめのペアリング】
プリプリな食感が味わえる蒸し牡蠣。日本酒を入れて蒸しあげるため、日本酒との相性抜群です。薬味にもよりますが、日本酒を合わせれば絶対に間違いない組み合わせです。 | |
生牡蠣や焼き牡蠣にポン酢をかけると、磯の香りとほどよい酸味が楽しめます。 ポン酢につけて食べる鍋料理と日本酒の相性が良いように、ポン酢をかけた牡蠣にもぴったりです。牡蠣の風味とポン酢の酸味、日本酒の旨味がマリアージュし、最高の組み合わせです。
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牡蠣とウイスキーは、スコットランドでは定番の組み合わせ。
ピート香と呼ばれる、独特の強い薫りがある「アイラモルト」と牡蠣の相性のよさには非常に驚かされます。ウイスキー党の方には、ぜひ試していただきたい組み合わせです。
牡蠣を最も「美味しく」感じさせてくれるのがアイラウイスキーの女王と呼ばれる「ボウモア」、「ラフロイグ」「アードベッグ」「カリラ」「ブルイックラディ」もおすすめ。日本のウィスキーなら、「余市」「厚岸蒸留所」のウイスキーもおすすめ!
【おすすめのペアリング】
牡蠣のアヒージョとウイスキーのペアリング。牡蠣に含まれる「乳酸」と「コハク酸」を「温旨系有機酸」といい、温かい温度で旨くなる性質を持ちます。このため、加熱することで牡蠣の香ばしさと旨味が一段と増し、ウイスキーのコクを引き立ててくれます。 | |
牡蠣の名産地で知られるアイラ島は、古くから牡蠣には「ボウモア」のシングルモルトウイスキーをかけて食べるスタイルが人気。ボウモアはアイラウイスキーの中でもスモーキー感が控えめで、ピート香が苦手な方でも飲みやすいフルーティーな味わいが特徴です。 |
ハイボールの持つ爽やかさ、甘み、そしてほんのりとした苦みは、複雑なうま味を持つ料理にぴったりです。ハイボールは牡蠣のうま味や香りを生かしてくれるのでとても相性が良いといえます。
【おすすめのペアリング】
牡蠣の濃厚な旨味とタルタルソースのコクが最高なカキフライ。揚げ物とハイボールの組み合わせは鉄板なので、ぜひお試しください。ハイボールの爽やかさがカキフライの油とタルタルソースのコクをさっぱりと洗い流しながら、牡蠣の香りを引き立たせます。 | |
複雑なうま味を持つ土手鍋はまさにハイボール向きの料理です。ハイボールは食中のお酒として様々な調理法と相性がいいお酒です。もちろん、焼き牡蠣や蒸し牡蠣などのシンプルな牡蠣料理にも合います。 |
「牡蠣には白ワイン」が代表的な認識ですが、牡蠣に含まれる「乳酸」「コハク酸」「グルコン酸」などは「温旨系有機酸」と呼ばれ実は赤ワインとも相性が良いといわれています。
渋みの強いフルボディの赤ワインはおすすめしませんが、軽く冷やして飲みたいようなフルーティですっきりとした軽めの赤ワインと、
味噌や醤油、バターなど、コクのある調味料を使用した、温かい牡蠣料理とのペアリングがおすすめです。
【おすすめのペアリング】
フランス南西部では生カキと一緒にソーセージを食べる習慣があります。刻んだエシャロットに赤ワインビネガーを加えたタレを添えていただきます。現地では、軽めの赤ワインと一緒に楽しみます。エシャロットのピリっとした感じと生カキの旨味、合間につまむソーセージの味わいが軽めの赤ワインとうまく調和します。 | |
バターや香草を使った温かい牡蠣料理と軽めの赤ワインの相性はばっちりです。牡蠣のバターソテーや、牡蠣のステーキ、牡蠣のワイン蒸しなどの、温かい牡蠣料理と赤ワインをぜひお試しください。 |
その他のお酒と牡蠣をあわせるなら、海辺の町サンルーカルで熟成されたドライシェリー「マンサニーリャ」。後味に仄かな潮の香りを感じるシェリーは牡蠣の風味を引き立ててくれます。
カクテルがお好きなら、
ドライヴェルモットやフランスのリキュール ‘’リレ・ブラン‘’(Lillet)、イタリアの”アペロール”(Aperoll)のソーダ割りがおススメ。
どちらもしっかり冷やして、レモンやオレンジのスライスを添えたソーダ割りにすると、どんな牡蠣とも相性抜群です!
お酒に強い方なら、プレミアムウォッカもおすすめ。
海外セレブのバカンスでは、ヨットの上で、キンキンに冷やした「ベルベデール」「グレイグース」を生牡蠣と一緒に楽しむのが定番のようです。
ほかにも、季節や気分によって、牡蠣とお酒の合わせ方はいくらでもあります。
ぜひお気に入りの楽しみ方を探してみてください!
殻付き牡蠣の剥き方イラスト説明もございます。ご参考下さい。
こちらのQRコードより牡蠣の剥き方を動画でご案内しています。
[殻付き牡蠣の剥き方動画]